ミュータンス菌

虫歯菌と呼ばれるミュータンス菌とは、どのようなばい菌なのでしょうか。

ミュータンス菌は、酸素を嫌うタイプのばい菌の一種です。酸素を嫌うといっても、酸素があったら全く増殖しないわけではありません。酸素は嫌いですが、酸素がそこにあっても生息はできます。名前の由来ですが、ムタンという多糖体を生産するということからきていると言われています。このミュータンス菌ですが、多数の哺乳類の口の中に生息しています。

 

あなたが食べ物を食べたり甘い物を口に入れると、このミュータンス菌はそれをエサとして取り込み、ネバネバとした物質であるムタンを生産します。このムタンが原料となり、かたまりを作り上げます。これがプラークです。再三もうしあげましたが、このプラークは虫歯の原因及び、悪化させる原因となります。プラークはバイオフィルムとも呼ばれます。

プラークの内部は、ばい菌が生息する最適な環境となっています。さまざまなばい菌が、プラーク内で互いに干渉し合い、病原性をもった能力を発揮します。

 

このプラークが形成する過程ですが、驚くべきことに唾液が関係しています。まず、唾液の中に含まれるペリクルという物質がエナメル質の表面に付着します。このペリクルは、アミノ酸であるグリシン、セリン、グルタミン酸や、タンパク質であるアミラーゼ、リゾチーム、そしてIgAなどからなります。ペリクルは粘性が高いので、雑菌や食べ物のカスを吸着してしまいます。

まずこのペリクルには、善玉菌がやどってコロニーを形成します。これは悪さを働くような歯垢ではありません。しかし、この善玉菌の上に悪玉菌が後から付着してきます。ここからが質の悪い虫歯の原因となる、プラークの形成がはじまります。