消化

消化をよくするために、ものを歯で細かくかみ砕くというお話をもうちょっと、深く掘り下げてしてみましょう。

食べ物と言うと、私たちは単に美味しくいただくエネルギー源ととらえるかもしれません。しかしながら私たちの身体では、口から入れたものは異物ととらえられます。私たちの体というのは、本能的に自分自身の構成要素でないものが身体に入ろうとすると、異物と認識して攻撃しようとします。

その異物に一番初めに接触する口は、食べ物をかみ砕き、唾液と混ぜ合わせて化学反応をおこさせることによって、その異物が私たちの身体の敵ではなく、身体を構成する栄養素なのだと考え方を変えさせてくれます。そういった意味においても、私たちの歯というのはとても大切な存在です。

 

口の中で分泌される消化液ともいえる唾液ですが、でんぷんを分解する酵素であるアミラーゼが含まれています。ごはんやパンを口の中でずっと噛み続けると、甘い味に変わっていきます。あれは唾液が、炭水化物を麦芽糖に分解してくれているからです。その過程は消化活動に大切で、食べ物を胃腸で吸収されやすい形に変えてくれているという意味でもあります。蛇足ですが、唾液にはパロチンというホルモンが含まれていて、これは老化防止に役立っているとのことです。つまり、よく噛んで食べるということは、老化を防ぐことにも貢献するということですね。

またさらに、唾液にはペルオキシターゼという成分が含まれており、これは発がん性物質の毒素を無効化するともいわれています。

歯は、胃や腸と同様に消化器官の一部であるといっても過言ではありません。私たちが食べ物を口に入れ、唾液と混ぜながらかみ砕き、飲み込むことによって消化が始まっているのです。